strymon / TIMELINE ~長きに渡り世界中で人気の理由とは…?~

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お疲れ様です!!
エフェフリスタッフヒラシマです!

ブログ更新もう少し頻繁にやっていきたいと思っています!
よろしくお願いします!!

そして今回ご紹介するのはこちら!

今更かよ!と思う方
もう持ってるよ!と思う方
高いから買えてないよ!と思う方
様々いるかと思います…

実際このタイトルでこの記事を読みに来てくださった方は、
前から気になってはいるけど、実際どうなんだろうと思っている方が多いかと思います。

今回はそういったちょっと気になっているけど…
という方に向けて書いていきたいと思います!

(人気の理由を説明する流れで歴史の話も入れてしまったらまた長文になってしまいました…笑)

strymon TIMELINEと言えば、
今や多機能ディレイ、マルチディレイと呼ばれるジャンルにおいて
1,2を争う超人気機種です。

そもそも多機能ディレイってなんだ?という方は、
THE EFFECTOR BOOK Vol.56 MODELING DELAY
の号を読むとだいたいわかると思います!

というのは冗談で簡単に説明させて頂きます。


(知ってるわい!という方はこのブロックは読み飛ばしてください!)
多機能ディレイは、基本的に複数の種類のディレイサウンドが使えて、
そのディレイ音の設定を保存し、フットスイッチで
好みのタイミングで呼び出して使うことができるディレイがそう呼ばれる傾向にあります。

自分の曲や誰かの曲をプレイする時、
イントロはこのテンポのディレイが使いたくて、
サビ後の間奏ではもう少し違う長さや種類のディレイが使いたい!
という経験はギタリストなら誰しもあるかと思います。
そんな悩めるギタリストの問題を解決してくれるのが多機能ディレイというわけです!


~そしてここからは長文になってしまった多機能ディレイの嚙み砕いた歴史の話になります~

上でも紹介したTHE EFFECTOR BOOK Vol.56で取り上げられている
LINE 6 DL4の登場により、デジタルモデリングで作られたテープエコーやアナログディレイ、 クリアなデジタルディレイサウンドなどを好みの設定で保存し、
ライブの曲中や曲毎に切り替えることが一般化していきます。
(それまでもラック型ディレイやマルチエフェクターでそういったことはされていましたが、DL4登場からさらに一般化が進んでいきます。)

2000年頃に登場したDL4は、始まりの機種ということもあり、
全員が全員使いやすい!丁度良い!というわけではなかったと思います。
恐らく多くの人が抱える問題が「デカい」「電源アダプターが専用」
というどちらも取り回しの悪さに繋がっています…
(それでも…!DL4が好きという方が多いのも理解しています…自分も好きです…)

その後2007年頃に登場したEventide TimeFactorも人気を博しますが、
こちらも一般的な電源と仕様が若干異なり(センタープラス)
専用電源を使うか、もしくは変換プラグを使用するかというひと手間がかかります。
TimeFactorはもちろん今でも愛用されている方も多いですが、
その後Eventide社のTimeFactor含めた人気モデリングペダル全部入れられます!
という若干チートなペダルH9の登場により、TimeFactor愛用者はそちらに移行するか
別メーカーのディレイに乗り換えられたケースが散見されました。

そして2011年頃、やっと本題のstrymon TIMELINEが登場します。

TIMELINE登場前に発売されていた同社の
テープエコーモデリングペダル El Capisten
アナログディレイモデリングペダル BRIGADIER
二つのディレイペダルが、耳の良いギタリスト達の間でたちまち話題となり、
その評価もかなり高い物でした。

その時から既に「strymonの空間系が良いぞ」と囁かれ、
そして満を持して、テープエコーやアナログモデリングなど、
12種類のディレイを搭載したマルチディレイ「TIMELINE」が登場!

2011年から2022年現在まで世界中のギタリストのみならず、
strymonは基本的にLINE入力レベルにも対応しているので、
ベーシストやキーボーディストにも人気です。


はい、登場までの流れがとんでもなく長くなってしまいましたが…(笑)
ここから、自分なりに解釈したTIMELINE人気の理由を紹介していきます!

~TIMELINE人気の理由~

その① 丁度良い大きさ、取り回しの良さ

上でも書きましたが、DL4はフットスイッチ4つでサイズも大きく、約1.75kgと重量もなかなかです…!
そしてその次に人気となったTimeFactorがフットスイッチ3つでコンパクト化していますが、
重量は約1kg、そしてDL4よりは取り回しやすくなっていますが、アダプター問題が付きまとっています。

そんな中登場したTIMELINEの重量は約664g!
strymonの高級でオシャレなデザインにも一役買っている
軽量かつ堅牢なアルマイト処理されたアルミシャーシを
採用することで、軽量化されています!
そして電源も、9VDC センターマイナス、300mAと、
エフェクターで使用される一般的な電源アダプターで動作可能!

多機能ディレイとしてはプリセットの切り替えと、タップテンポで、
どうしてもフットスイッチが複数必要になるので、
このフットスイッチ3つのサイズ感で使いやすい最低限の大きさ、
そして取り回しの良い電源が多くのプレイヤーに人気の理由の一つと考えます!


その② ユーザーインターフェースのわかりやすさと多機能さの両立

多機能ディレイって多機能だと使うの難しそうだし、
俺は私はシンプルな奴がいい!
という方が多いのも事実…
(自分も初見が複雑そうだと覚悟してエフェクターと向き合います)

DL4は画面が無く、ツマミだけで一見わかりやすそうですが、
画面が無い分、4つそれぞれのフットスイッチに
好みのディレイを保存するので、
「あれ、このフットスイッチに保存したディレイの種類ってなんだ?」
とわからなくなることがあります。

TIMELINEは左上に画面を配置することで、
プリセットされたディレイがなんなのか一目でわかり、
ディレイによって使われる特殊なパラメーターを
画面で操作することでわかりやすくなっています。
また、3つのフットスイッチは、A/B 2種類のディレイの
切り替えとタップテンポに加え、
2つのフットスイッチを同時に押すことでバンクを切り替え、
さらにまた別のA/B 2種類のディレイを使用することができます!
最大200個のプリセットを記憶可能で、
それをMIDIで切り替えられる点も
プロの愛用者が多い理由の一つかと思います。

ただ、この辺りは人によって何がわかりやすいかや、
どれだけ多機能が良いかというのは
個人差がある部分なので、一概には言えませんが、
多くの人にとって多機能な中でわかりやすいUIだと思います。
デザインも相まってシンプルで洗練されていますね…!

TIMELINEに関しては、この二つの理由が
登場時から大きく評価されたポイントだと思います。
現にその後登場し、TIMELINEと同じく人気のBOSS DD-500は、
このサイズやUIがTIMELINEとかなり似たものとなっています。

そして最後にTIMELINEの人気を決定付けている理由は…


その③ サウンド

はい!以上!解散!

嘘です。
ちゃんと理由書きます!

2011年に登場し、理由①、②の通り、それまでちょっと使いにくかった
多機能ディレイのかゆいところに手が届き、さらに使いやすく、
取り回しやすくなっているんですから、そりゃ人気になります。

でもその二つだけの理由であれば、人気はすぐに落ち着いていくはずです。
ではなぜ11年経った今でも人気なのか
それは圧倒的に〝音が良いから〟
※サウンドの良し悪しは人それぞれ好みがあるという大前提はもちろんの上で書いていきます。

音が良いというのは完全に人それぞれの感じ方なので、一概には言えません。
ただ、カレーやハンバーグをおいしいと感じる人が多いという理由と同じく、
多くの人が音が良いと感じるエフェクターという物が、
人気のエフェクターなり、そして理由①、②と掛け合わさり、
人々が求める需要を満たした時、
ロングセラーの人気エフェクターとなるわけです!

ではそのサウンドは、どう良いのか

よく「ディレイって音違うんですか?」と質問をもらうことがあります。
もちろんディレイも音が違います。
歪み系のエフェクターや楽器本体は、使えば音そのものが変わりますが、
ディレイは「それまでに接続されていたエフェクターや楽器の音を繰り返す」
というエフェクトになるので、単体で聞いたところでその音がどう違うかはわかりにくいです。

簡単なのは実際に違うディレイペダルを
弾き比べてみればすぐにわかるんですが、
そこまでディレイを持っていないという方は難しいと思います。
(比べたい人はエフェフリへGO!)

わかりやすく例えると、ディレイは「カメラ」に似ています。

今自分が目で見ている景色をカメラで撮ります。
その画質が、時代やメーカーによって様々だと言えば
わかりやすいかなと思います。

アナログで現像されたノスタルジックな写真
超高性能なカメラで撮られた高画質な写真
スマホアプリで撮られた、画質はそこそこだけど綺麗に加工された写真

これが、ディレイサウンドのモードの違いや、メーカー、
機種の違いとほぼ同じ意味合いになってきます。

一度演奏した音を繰り返す音の〝音質〟が
上で言う〝画質〟と似ているわけです。

では、TIMELINEは他のディレイと比べてどうなのか。

カメラでの例えがまた出てきますが、
現代のスマートフォンに搭載されているカメラはどれも非常に綺麗です。
メーカーによって画素数が違うというのはもちろんそうなのですが、
今は撮った写真がどれだけ自然かつ「良い感じ」な写真になるかの違いが大きいと思います。

そうです。
TIMELINEはめっちゃ「良い感じ」なのです(笑)

上でも例に出したEventideのTimeFactorや
BOSS DD-500も素晴らしい音質です。
細かい数値上の違いはそれぞれありますが、最終的な音は好みかと思います。

TIMELINEも音質は良いですが、他と違うところは、
ディレイ音が「少し太い」というところです。

TIMELINE登場のところでも書きましたが、strymonはTIMELINE登場前に
テープエコーモデリングのEl CapistenとアナログディレイモデリングのBRIGADIERを出しています。
恐らくですが、TIMELINEのルックスから見て、そのEl Capistenからの流れを汲んでいるところがあるかと思います。

もちろんテープエコー系のモードは別枠であるので、
全てのモードがテープエコーサウンドではないですが、
このテープエコーモデリングと
アナログディレイモデリングを経て生まれたTIMELINEは、
その二つの持つ独特の太さ、良さをstrymonなりに解釈して
最終的なディレイサウンドがチューンされているのでは…?
と勝手に思っています(笑)

strymonの意図は開発者しかわかりませんが、
出てくるサウンドは現に太さがあります。
この太さがリードサウンドやバンドサウンドへの馴染み方や、
響き方に影響していき、
この絶妙な心地良さを生み出して、
それが多くの人の「良い感じ」に繋がっているんだと思います。

また、サウンドそのものの良さはもちろんですが、
TIMELINEはモードそれぞれの音作りの幅や、その操作性も魅力的です。

特に個人的に好きなICE Delayモードはピッチシフト系のディレイなんですが、
設定もそこまで難しくなく、
煌びやかで美しいアンビエントサウンドになります。
このモードは好きな方が多いようで、
他社のマルチエフェクターなどでも再現されたものを見かけます。

他にもFilter DelayやTrem Delayなど、他のエフェクトと
組み合わせて作りこまないとなかなかできないバランスや、
ペダル同士ではなかなか再現できないサウンドを生み出してくれます。

以上
TIMELINEを紹介するだけでとんでもない長さのブログになってしまいました。
「TIMELINEはいいぞ!」と紹介するだけなら誰でもできるので、
無駄にエフェクター関係に詳しくなってしまったエフェフリスタッフの末路的ブログです笑

ここまで読んだ方はなかなかのツワモノです…
ぜひTIMELINEをお試しください!
さらに店頭でベラベラしゃべります!笑
お待ちしてます!

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